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第44回国際福祉機器展視察報告 ~理学療法関連機器開発委員会より

平成29年9月27日から29日までの3日間、東京ビックサイトにて開催された国際福祉機器展を視察しました。今年度の3日間の累計来場者数は121,528人と昨年を上回りました。

今年度、ICT(Information and Communication Technology 情報伝達技術)機器やAI(artificial intelligence 人工知能)ロボットなどの展示がより増した印象を持ちました。これらの機器の発展は、利用者自身が楽に楽しく動くことを促し、介護者負担を軽減していく可能性を感じました。

大がかりな階段昇降機などの機器は、在宅生活に導入しやすいようコンパクトに変化していました。コンパクトさでは、開発中の最新機器紹介ブースで目にした、スツール程度の大きさの電動移動機器に興味を持ちました。機器に座ることさえできれば、手を使うことなくわずかな体重移動のみで前後左右への方向転換が可能であるため、車いす駆動によって疲労しやすい方も楽に移動できることが想像でき、実用化が待たれます。

また、「車いすでも家族や仲間とアウトドアを楽しむ」ことを提案しているブースもあり、毎日の生活のQOL(quality of life、生活の質)に、遊びへの視野を広げる情報もありました。

世の中にどんなに便利な機器が存在しても、適切に使うことができなければ人々にとって有益ではありません。私たち理学療法士は人々がよりよい生活を送るために、さまざまな機器をどのような場面で、どのように使うかを一緒に考えていきたいと思います。

*国際福祉機器展は原則撮影禁止のため、機器の写真掲載はしておりません。

国際福祉機器展における展示機器の詳細は保健福祉広報協会ホームページH.C.R.Webサイトhttps://www.hcr.or.jp/をご覧ください。